模範解答

 

廃棄物処理法理解度チェック〇テスト

 

 

 

 

令和4年3月31日

1)1円で売れるものは何でも「有価物」になるので、廃棄物処理法の適用は受けない。

 

回答 

 

説明:1円で買い取る代わりに、運送費を100円要求されるような場合は、実質的に99円で廃棄物処理費を貰っているのと同じですので、有価物の倍内ではなく、廃棄物の処理委託として取り扱われます。

 

2)事業活動によって生じた廃棄物はすべて産業廃棄物になる。

 

回答 

 

説明:事業活動によって生じた廃棄物であっても、発生源の業種限定がある場合は、その業種に当てはまらない事業者から排出された廃棄物は一般廃棄物になります。

例)オフィスから発生するコピー用紙は、紙くずですが、建設業や製本業に該当しないため、産業廃棄物でなく一般廃棄物になります。

 

3)事業系一般廃棄物の処理責任は、市町村にある。

 

回答 

 

説明:事業者が発生させた廃棄物は、一般廃棄物と産業廃棄物の別を問わず、事業者に処理責任があります。

 

4)一般廃棄物収集運搬業の許可有効期間は5年間である。

 

回答 

 

説明:一般廃棄物の収集運搬業の有効期間は「2年間」です。

 

5)産業廃棄物を排出事業者自ら運搬する場合には、当該収集運搬車両に「産業廃棄物運搬車」という表示は必要ない。

 

回答 

説明:排出事業者自らであっても、表示が必要です。

 

6)産業廃棄物の保管場所には、保管場所である旨の表示板を設置しなければならない。

 

回答 〇

説明:記載する法定事項としては、以下4つがあります。

   1.産業廃棄物保管場所である事。

   2.保管する産業廃棄物の種類

   3.保管場所の管理者の氏名及び連絡先

   4.保管できる高さ上限(屋外で容器を用いず保管している場合)

   別途、掲示板のサイズについても規定が以下の通り指定有。

    たて×よこ=600mm×600mm以上

 

7)産業廃棄物の保管場所には周囲に囲いを設ける必要がある。

 

回答 〇

説明:コンテナなどで保管する場合は、コンテナ自体が囲いになりますので、改めてフェンスなどをさらに設置する必要はありません。

 

8)工事現場の外の300平方メートル以上の敷地で建設廃棄物を補完する場合は、事前に都道府県知事への届け出が必要である。

 

回答 〇

説明:2010年改正で加わった新しい義務です。

 

9)委託契約書に「産業廃棄物の性状及び荷姿」を記載するか、それらの内容を記載した廃棄物データーシートなどを添付しなければならない。

 

回答 〇

 

説明:廃棄物データーシート=WDSのことを言う。さらに詳細情報記載の廃棄物安全データーシート(SDS)がある。SDSは、製造メーカーへ要求すれば提供が義務付けられている。

 

 

 

10)リサイクルする場合は、処理委託契約書を作成する必要がない。

 

回答 

 

説明:手段がリサイクルであっても、廃棄物処理費のやり取りが発生する場合は、廃棄物処理法の原則どおり、処理委託契約書の作成が必要である。

 

11)処理委託契約書を作成・保存しない排出事業者は刑事罰の対象となる。

 

回答 〇

 

説明:処理委託契約書は、その契約の終了に日から5年間保存しなければならない。すべての事業者と処理業者が対象です。

 

12)排出事業者が委託契約書を保存するべき期間は委託契約成立の日から5年間である。

 

回答 

 

説明:契約「成立」の日から5年間でなく、契約「終了」の日から5年間です。

 

13)委託契約書には常に最新の許可証が必要である。

 

回答 〇

 

説明:許可証の有効期限切れに十分注意してください。万が一、許可証の有効期限が切れている場合には、無許可業者への廃棄物処理委託となり、廃棄物処理法第25条第6号「5年以下の懲役若しくは1000万以下の罰金またはこれの併科」の刑事罰の適用を受けます。

 

14)委託契約書を解除した場合の処理されない産業廃棄物の取り扱いに関する事項は、委託契約書の法定事項ではないから記載しなくてもよい。

 

回答 

 

説明:廃棄物を処理する場合は委託契約書がない場合、処理できないわけであるから適切に記載する必要があります。

 

15)社名変更や代表取締役の変更が生じた場合には、必ず委託契約書のまき直しが必要である。

 

回答 

 

説明:原則として変更の必要はありません。理由として法人格は同じであり、その契約の有効性も認められるためです。ただし、自動継続型の契約書が多い事から覚書(合意書)の締結または変更した旨の通知書を受け取り、既存契約書と合わせて保管しておくとよいでしょう。

 

16)廃棄物処理委託契約書の法定記載事項に変更が生じた場合には、原則、変更契約書(覚書)等の締結が必要である。

 

回答 〇

 

説明:法律上、契約書の巻き直しや覚書の締結については、定めがありませんが、法定記載事項については、変更が幼児た場合に、変更契約書(覚書)等を必ず締結する必要がある。

なお、法定記載事項以外の項目に関して変更が生じた場合には、変更等の締結は必要ありませんが、項目によっては、変更通知文書で対応したり等、その他の方法により対応することを進めることが多い。

 

17)中間処理後の再資源物の売却先は、廃棄物処理委託契約書の法定記載事項(最終処分場所等)に該当する。

 

回答 

 

説明:処分の法定記載事項とは、

  @収集運搬・処分ともに共通して必要な事項

・廃棄物の種類・数量

  ・委託者が受託者に払う料金

  ・受託者の許可のの事業範囲

  ・受託契約の有効期間

  ・WDS

  ・上記5項目に変更があった場合の情報伝達方法に関する事項

  ・受託業務終了時の委託者への報告に関する事項

  ・委託契約解除時の未処理廃棄物の取り扱い。

 

  A収集運搬委託契約書のみに必要な項目

  ・運搬の最終目的地の所在地

  ・積み替え保管をする場合は、保管場所の所在地保管する産業廃棄物の種類・保管上限

  ・安定5品目の積み替え保管を行う場合は、積み替え保管場所での他の廃棄物と混合することの許否

 

    B処分委託契約書にのみ必要な項目

  ・処分または再生の所在地、処分方法、施設の処理能力

  ・最終処分の場所の所在地、処分方法、施設の処理能力(中間処理を委託する場合)

  ・輸入廃棄物な場合は、その旨

 

18)「委託する産業廃棄物の予定数量」(法定記載事項)と実際の委託数量に変更が生じた場合には、必ず変更契約書(覚書)を締結する必要がある。

 

回答 

 

説明:排出事業者は処理委託契約書に記入した数量をかならず排出して委託する業務を委託する義務を負うわけではなく、処理業者も記載された廃棄物を必ず受託する義務はありません。なぜならば、契約において、「保証する」という文言が使われないからです。

 

19)委託料金が毎月変動する場合、料金を確定することができないので、委託契約書には記載しなくてもよい。

 

回答 

 

説明:覚書等で別途料金を決定する場合は、廃棄物処理委託契約書の料金欄に「別途覚書で決定する」と記載し、覚書を別途取り交わしたうえで、契約書と覚書を一緒にして保存しておく必要がある。

 

20)廃棄物委託契約書の処理料金は、1ヶ月あたり又は単位廃棄物量当りの記載方法で問題ない。

 

回答 〇

 

21)産業廃棄物の処理または再生を委託する場合、「処理施設の所在地、処分の方法及び処理能力」を産業廃棄物処理委託契約書に記載すればよく、再生を委託する場合には委託契約書への同様の記述は必要ない。

 

回答 

 

説明:産業廃棄物の再生委託についても、必ず処理施設の所在地、処分又は再生の方法及び処理能力を記載しなければならない。

 

22)不適正処理を行っていると思われるが、安い値段で処理してくれる産業廃棄物業処理業者に委託しても、法令で定められた「委託基準」さえ順守していれば法令違反に問われない。

 

回答 

 

説明:廃棄物処理法で、排出事業者は、廃棄物を自らの責任で適正に処分しなければならない、と義務付けられている。自ら処分できない場合は許可業者に委託することが出るが、排出事業者は廃棄物が適正に最終処分が終了するまで必要な措置を講じなければならない。

 

23)有価物の取引の場合でも、元々が廃棄物であったものなので廃棄物処理委託契約書の作成が必要である。

 

回答 

 

説明:有価物売買取引の場合は、廃棄物の処理委託契約ではないため契約書の作成は義務ではない。ただし、有価物として買い取られる場合でも、運送費の方が高額になる場合は、逆有償取引になりますので、有価物床物の運搬が終了するまで廃棄物とみなされ産業廃棄物収集運搬委託契約が必要となる。

           

24)マニフェス ト伝票の 「数量」 欄は、中間処理業者が記入するものである?

 

回答 

 

説明:廃棄物の数量は、排出事業者がマニフェス ト交付時に記載しなければならない項目です。ただし、「重量」 ではないため、「ドラム缶 3 本」 等廃棄物の量を特定できる単位を記載        すれば問題ありません。

 

25) 積替え保管業者が抜き取った有価物の量はマニフェス トに記載しなくても良い?

 

回答 

 

 

説明:積替え保管場所での有価物の拾集量はマニフェス トに記載しなければなりません。

 

 

26)中間処理終了年月日については、正確な処理日がわからないため、事業場に搬入されてきた日付の記入で良い?

 

回答 

 

 

説明:中間処理業者は、正確な中間処理終了年月日を記載する必要があります。

 

 

27)専ら物に該当する物も廃棄物である以上マニフェス トの交付が必要である?

 

回答 

 

 

説明:原則、専ら物の場合はマニフェス トの交付が義務ではありません。

但し、マニフェス トの交付義務が免除されるのは、専ら物のみの処理を業としている者 (専ら業者) に委託する場合であり、専ら物業者以外の収集運搬業者や処分業者に委託する場合には、マニフェス トの交付が必要となります。

 

 

28)マニフェス トの保存期間は10年間である?

 

回箸  

 

 

説明:マニフェストA 票は交付後5年間B2 D E票はそれぞれ返送後5 年間

 

29)マニフェストを交付しない排出事業者は刑事罰の適用対象となる?

 

 

回答  

 

 

説明廃棄物処理法第29 条により、「6 カ月以下の懲役、または50 万円以下の罰金の適用対象となります。

 

 

30)マニフェス ト交付後 200 日を経過してもE票が返ってこなかったとしても、それは処理業者の責任なので、排出事業者は何もしなくて良い?

 

回答 

 

 

説明:マニフェスト交付後 180 日経過後もE票が返送されてこない場合、排出事業者は、

生活環境の保全上必要な措置を講じた上で、30 日以内に都道府県知事に

その措置内容などを報告しなければなりません。